勝ち組に回るための脱皮考 その32「8月は円高」アノマリーへの対処法を考える。

〈RTM OS 先週の戦績は、1つ下の記事にアップしています〉

皆様、こんにちはm(__)m

本日は、「勝ち組に回るための脱皮考」シリーズ、第32回目の記事になります。

今回のテーマは、「8月は円高」アノマリーについての考察です。

8月に入りまして、私がよくお邪魔させていただいているブログの方々の戦績がよろしくないようです…。皆が皆そういうわけでもないのですが、大きな損失を出された方、手法を見直すをおっしゃっておられる方、トレードを休むとおっしゃっておられる方…など、不調に陥った方が多いのは事実のようです。

以前から度々申し上げていることですが、投資・投機系ブログの休止や閉鎖が多くなるのは、「ドル円の円高傾向」と比例関係にありまして、8月は円高となることが多いので、皆様方のブログにおいても不調のご報告が多くなっています。

「じゃあ、8月は売ればいいじゃん!」と思われる方もおられたかもしれませんが、それはその通りで、売りが正解となる確率は高く、ドル円8月の月足をご確認していただければお分かりいただけるかと思いますが、過去チャートにおいて陰線が示現する確率は高いのは事実です。

ただ、人間の記憶は直近の記憶が強く残る傾向がありますので、「昨年はたいした値動きじゃなかった」という記憶が強く残っていますと、「8月は円高傾向」の意識が薄れがちになります。逆に7月は円安傾向にありますので、つい油断をしてしまうという面もあります。

今年に関してはドル円チャートは8月1日の時点で、テクニカル的には1時間足以下のレベルで上方向に転換していたことも事実で、1時間足以下のレベルを執行時間軸とし、事実に従ってトレンドフォローするならロング目線で望むのも間違いではないです。特に@108.85~@108.90アラウンドはサポートとして意識されやすいゾーンでしたので、ここを下抜けた時点で、「あれ?おかしいぞ…?」と警戒をしなければならなかったかと思います。

しかし、投機筋の仕掛けは常に大衆の裏をかいてきますから、

・ファダメンタルズ的には売りを示唆

・8月に入った「直後」

・テクニカル的には1時間足レベル以下で上方向に転換した「直後」

・上位時間軸である日足レベルでは「レンジ上限アラウンド」であった

という事情などが投機筋の思惑を一致させてしまったようで、一転ロングの損切りを巻き込んで売りが売りを呼び、本筋の方向に回帰する値動きとして示現することになりました。トランプ大統領の発言などは売る材料の原因の1つだったと思いますが、これだけ下げたということは、売った人が多かった(ロングポジションが溜まっていた)証拠であり、それだけロング目線の人が多かったという証なのです。

私は日頃から、「スキャルピングにおいても、トレードをする前に上位足(特に日足)の環境認識をしておく」ことを推奨させていただいているのですが、後付け講釈になってしまって申し訳ございませんが、やはりこういった相場を見ますと、「上位足の相場環境は非常に重要である」と言わざるを得ません。別に特別な情報源がなくとも、日足レベルの相場環境認識が正確に行えていたなら、損切りも早目に執行できた可能性は高かったと言えます。

念のため付け加えておきますが、チャートの事実に対応できることは重要ですが、チャートがすべてという訳ではございません。ファンダメンタルズも短期では反映されないことが多く、相場の真実は、「売られたら下げる」「買われたら上げる」ということですから、「今から売る」「今から買う」という世界中の正確な情報が事前に入ってこない限り、事前に値動きを知ることは不可能で、相場に絶対はないという認識は常に忘れないでおきたいものです。


さて、8月は円高というアノマリーの根源は、米国債の償還月であると言われていますが、これがドル円相場に直接影響を与えるのは月間出来高の0.1%程度らしいですから、値幅にして10pipsあるかないかといったところで、これが直接的な原因というには根拠が弱いです。

にも関わらず、8月は円高傾向という事実からは目を背けられません。


ここからの対処法は大きく分けて2つになります。

1、普段通りマイルールに基づいてトレードし、想定と反する値動きとなったら「躊躇なく損切り」を執行する

2、8月は円高というアノマリーに乗っかり、適切な資金管理の元、ショートを執行してみる


深く考えると訳が分からなくなりますので、シンプルに考えていきましょう。

1については、普段通りのことをやっていればいい、というただそれだけのことです。躊躇なく損切りとあえて記載しましたが、そもそもマイルール通りに損切りを執行すればよいだけのことです。それができなかったから大きな損失となったのではと思うのですが、いかがなものでございましょうか。(マイルールがない、あるいは定まっていないという方はそれ以前の問題で論外です。)

今回ドル円のロングでやられてしまった、という方がおられましたら、それは「今回もどうせ戻るだろう」という希望的観測が根底にあって、8月月初の乱高下相場に対応できなかった証であり、損切りが遅れてしまったことが原因と考えるべきです。4時間足レベルでは典型的な「ヘッドフェイク」が示現しています。問題はそれを察知してすぐに行動に移せるかどうかですが…。

それと、これはチャート分析とは関係がありませんが、ファンドには毎月ノルマがありますので、月初は積極的に仕掛けてくることが多いようです。私的には1月、8月は特にその傾向が強いように感じています。1月は日本では正月休みという事情がありますが、海外勢は年末から実質年初ということもあり、ファンドが積極的に仕掛けてくるようです。8月は薄商いの傾向があり、共通しているのは「市場が薄い時期」です。市場が薄い時期は少ない資金で相場を大きく動かすことが可能となりますので、よく狙われる月になるのではないかと私的にはそのように解釈しています。

ことスキャルピングにおいては、勝率が高くないとメンタルがもちませんし、安定した収益を残していくことは難しいだろうと個人的にはそう思っています。スキャルピングレベルで損小利大は机上の空論になりがちなのです。ですから、安定した高勝率の代償として、損切り幅が大きくなるのは致し方ないです。勝率は高く、損切りは浅いに越したことはないですが、どちらも満たせる聖杯のような手法はなく、勝率に重点を置くのか、リスクリワード比に重点を置くのか、自分で自分のトレードスタイルを明確にしなければなりません。両方のいいとこ取り的な思考ではブレてしまって上手くいくことはないでしょう。

勝率を高くしたいなら、コツコツドカンは悪だという固定観念は捨てて、コツコツドカンでもトータルで利益を残すという思考が重要です。そのためには、ドカンを必要最小限に留める必要があるのは言うまでもありませんが、これは経験の積み重ねと確固たる意志で克服していく以外にはありません。

言うは易しですが、実際にできるようになるまでは簡単ではないです。七転び八起きの精神で頑張ってください。

次に2ですが、単純に8月円高傾向なのだから、とりあえず売ってみよう、という単純な発想で売るのもアリではないでしょうか。昨年はそれを意識し過ぎてショートを早仕掛けし過ぎてやられてしまった記憶があるのですが(笑)、今年は実にいやらしい形で?下げましたね…。そもそも、システムトレードはほとんどのものが、「過去の傾向を分析して、過去の相場において優位性があった傾向を具現化したもの」だろうと思います。だから、8月は円高という傾向に基づいて8月は売りはシステムトレード的な考えという言うこともできなくはないかと思います。

これの問題点は、8月は円高傾向という根拠が弱いことと、サンプル数が少ないことです。システムを組むなら、期間は数年間、執行回数も数千程度の母体数は必要だろうと思います。(それでも現在→未来では通用しないことが多い、という現実もあります。)でもまぁ、人生80年として、20歳からトレードしていたとしても、このアノマリーをトレードするなら60回程度しか執行できませんから(笑)、これに大枚をはたいて大儲けを狙うというのはあまりにもリスキーで馬鹿げていますよね^^;

ですから、8月は円高という傾向を利用してトレードしたいなら、全力でいくのではなく普段よりレバレッジを下げて、分散投資的に少しだけ売ってみる程度に留めておくのが得策ではないでしょうか。

あとは最も現実的な対処法として、8月は円高という傾向を直接利用して利益を上げようとするのではなく、「もしかしたら、8月は円高という傾向があるから、ここから下げるかもしれないな…。」という危機意識を持つという対処法が非常に有用ではないでしょうか。私は毎年「8月は円高」とブログで呟いていますので(苦笑)、7月末の時点で「あれ?おかしいなぁ…。」と思っていたこともあり、今回はなんとかかんとか損失を最小限に抑えられたと思っていますが、恥ずかしながらかくいう私も此度の円高で、ルール通り、想定内ですので問題はありませんが、少々含み損を抱えております(爆笑)。

RTMのご購入者様には、私のトレード内容は証拠画像を付けてすべて包み隠さず公開をしていますし、ブログで毎週公開している戦績につきましても、すべてリアルトレードでの確定損益で、嘘偽りはございません。含み損については確定損ではございませんので、これから対処していくことなり、損益が確定した時点でブログでもご報告をさせていただくことになります。(ADRSは一子相伝の手法になりますので、RTMのご購入者様が不利益を被らないためにも、ご購入者様のみにご報告させていただいています。)

経過報告につきましては、「RTMコミュニティー」にて随時ご報告をさせていただいていますので、RTMのご購入者様におかれましては、ご参考になさっていただけましたら幸甚です。

此度の円高で大敗を喫してしまった方、大きな含み損を抱えてしまった方、ご自身の手法に自信が持てなくなった方…いろいろおられるかと思いますが、相場は逃げません。「まずは生き残ること」を考え、ご自身のトレードスタイルを見直す良い機会と前向きに捉え、不屈の精神で這い上がってきてください!

個別に励ましのメールを差し上げようかと思った方も何人かいるのですが、それが返って傷口を広げることにもなりかねませんし、「余計なお世話」とお感じになられる方もおられると思います。少し冷たいかもしれませんが、最終的には自分なりの投資・投機スタイルを身に着けていく以外にはありませんので、今後も見守り続けたいと思っています。足跡ばっかりたくさんつけてしまって申し訳ございませんが、そういった思いで拝読させていただいていますので、何卒ご了承ください。

そして、もしお困りの方がおられましたら、コメント欄なりメールフォームなりをご活用いただき、個別にご連絡ください。RTMをご購入いただく必要もございません。お力になれればと思います。

頑張っていきましょう!

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しん



初めまして。「しん」と申します。
兼業トレーダーです。
パチンコライター⇒独立開業、現在に至ります。

※タイトル下にあります書き出し文について

田山ファンの方々におかれましては、ご気分を害された方がおられるのではないかと思います。誠に申し訳ございません。

故田山幸憲プロは、私のパチンコスタイル、さらにはFXでのトレードスタイルにおいて多大なる影響を受けた方の1人で、今でも心の師匠として生き続けており、憧れの存在でもあります。田山プロの境地に立てるよう、日々精進を続けていますので、何卒ご容赦くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

※FXで勝てるきっかけを与えてくださったのはJFXの小林社長。ヒロセ通商さん主催「プレミアム大反省会」で、小林社長直々に「仲値トレード」、「プライスアクション」、「ポジションの傾き」について教えてもらえたことが大きかったです。トレーダーとして尊敬しているのはジュンFXさん。次々と新たなる目標を掲げて活躍されておられるジュンさんの背中を追い続けています。

私のスキャルピングのスタイルは、一言で言うと、「大口のエントリー方向に後出しジャンケンの要領で入り、コバンザメのように張り付き、大口が利確する前におこぼれを頂戴する」ようなイメージのスタイルです。

◎卒業論文
・ピアノ演奏
 ショパンポロネーズ作品No.40-1

〇資格
・小学校第一種免許
・学校図書館司書教諭
・日商簿記2級
・税理士科目(簿記論、財務諸表論)
・普通自動車運転免許


〇趣味
将棋(アマ四段)
ソフトテニス
ブログ巡り
株主優待の有効活用法を考える、など

日々のつぶやき(ツイッター)

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