勝ち組に回るための脱皮考 その5

皆様、こんばんは。

前回は、「損切りができない思考」について考えてみました。

今回は、「チキン利食い」について考えてみたいと思います。

損よりも利益を大きくすればトータルで勝てることは頭の中では分かってはいても、なぜだか含み益はすぐに利確したくなってしまうんですよね…。

ご興味がお有りの方は続きをどうぞm(__)m
チキン利食いの原因は、プロスペクト理論で説明がつくのでしょうけど、やはり「負けたくない」「必ず勝ちたい」という気持ち強いことが原因で、目先の利益に囚われているのだろうと思います。

昔、パチ屋の従業員が「勝っている時にやめるのが必勝法ですよ!」と、お客と雑談をしているのを聞いたことがありますが、それは屁理屈というもので、やはり期待値の思考がなければギャンブルでは勝てないのです。

人生初のパチンコで勝ったとして、その日で引退をするのなら、その屁理屈も成立しますが、これからもパチンコをしたいのであれば、1日、1日の収支は勝ったり負けたりでも、月トータル、年トータルではプラスになるよう、長期的な戦略がなければトータルでは勝てないのです。

ポジションを取った後、わずか数秒で利が乗ることはよくあります。そこで利食ってしまうと、確かにそのトレードはプラスで終えられるため、「勝てば官軍」「勝って悪い道理はない」「参加した意義があった」などと、自分に都合の良い言い訳をして、自分を正当化してしまうんですね…。ここに大きな間違いがあると気が付かなければいけないんです。

ポジションを取った瞬間に逆行して、含み損を抱えることだってあるのです。そのことから目を背けてはいませんか?ということです。厳密にはスプレッドがありますので、ポジションを取った瞬間は100%含み損から始まるのです。

そのトレードを1000回やったとして、期待値があるのか?トータルで利益が出るのか?ということを考えて対処しなければならないのです。

パチンコに例えますと、チキン利食いは、「持ち玉になった途端にヤメる」のと同じです。

パチンコをそこそこやったことがある方でないとピンとこないかと思いますが、パチンコには「換金差損」というものがあり、1玉4円で借りたものを、返す時には、2.5円とか3円とかで返します。今は4円以下で借りて遊戯することもできますが、借りた値段より高い値段で返すことはできません。換金率は店によって違いまして、中には等価交換という店もあります。

ちなみに、パチンコでの直接的な換金は違法行為になりますので、正確には特殊景品との交換レートということになります。ですから、換金率を店員さんに聞いても、常識のある店員さんであれば教えてくれません。やけに甘くなったなぁ…と思ったら、実はこの前のリニューアルオープンの時に換金率が悪くなっていた、といったようなこともあります。

パチンコではこの換金差損が原因で、通常、現金投資をしている時の期待値はマイナスで、大当たりを引いて持ち玉遊戯になり、その持ち玉で打ち続けることによって期待値がプラ転していきます。取れる時に大きく取っておかないと、月トータル、年トータルでは負けるのです。

「勝っている時にヤメるのが必勝法」「勝てば官軍」的な思考を持っている方は、どうしても負けるのが恐くなって、持ち玉になっても勝ちをキープしたい思いが強くなり、せっかく勝てるチャンスを得ているにも関わらず、勝負から降りてしまうのです。それならば、始めからパチンコなんてしなければいいのに…と思うぐらいです(苦笑)。もちろん、これは期待値がある台を打っている時の話ですが…。(持ち玉になっても期待値がマイナスの台なら、即ヤメが正解です。)

店にとっては、当たりを引いてすぐにヤメてくれるお客さんは上客であり、大歓迎されるお客であり、カモなのです。「勝ち逃げ大歓迎!」といったような看板やのぼりを見たことはありませんでしょうか?あれはそういうことなのです。

期待値の観点からは、当たりを引いてすぐにヤメる行為は明らかに不利な行為であり、自分は勝てているつもりでも、実は負けにきているのと同じです。ですから、当たりを引いてすぐにヤメたい方は、等価交換のお店で勝てる台を探して打つべきです。等価交換なら、すぐにヤメることが期待値的に損をしていることにはならないからです。

そう考えますと、チキン利食いがいかに愚かな行為であるか、ということは火を見るより明らかです。(方向性が間違っていることを確認した上で結果的に薄利になった場合は別問題です。ここでのチキン利食いとは、方向性が合っている可能性が高いと思っていながら、負けを恐れて薄利で降りてしまうことを指します。)

基本的には、ヤメ時は、「期待値がなくなった時」「期待値が減少してきた時」であり、それ以外は勝負を続けるべきなのです。トレンドが出ていて、トレンドに乘っているのであれば、反転が確認されるまではポジションをホールドすべきであり、レンジ逆張りをしているのであれば、相場の環境が変わらない限り、自分がエントリー前に立てた利益目標まではホールドすべきなのです。それができて初めて期待値がプラスのトレードをしたと言えるのです。

百歩譲って、チキン利食いをするのであれば、チキン損切りも合わせて執行すべきで、チキン利食いとチキン損切りを1000回執行した場合の期待値を検証しなければなりません。ただし、こういったトレードは、スプレッドコストが重荷になり、大体は上手くいかないことが多いですね…。

勝率は高いに越したことはないのですが、勝率に拘り過ぎると前述しましたように、FX業者にとって貴方様は「上客」「カモ」になってしまう可能性がありますので、勝率のみならず、期待利益や期待損失も考慮し、総合的な「期待値」という観点から、トレードをしていきたいものですね。

いくらかでもご参考になさっていただければ幸いです。

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しん



初めまして。「しん」と申します。
兼業トレーダーです。
パチンコライター⇒独立開業、現在に至ります。

※タイトル下にあります書き出し文について

田山ファンの方々におかれましては、ご気分を害された方がおられるのではないかと思います。誠に申し訳ございません。

故田山幸憲プロは、私のパチンコスタイル、さらにはFXでのトレードスタイルにおいて多大なる影響を受けた方の1人で、今でも心の師匠として生き続けており、憧れの存在でもあります。田山プロの境地に立てるよう、日々精進を続けていますので、何卒ご容赦くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

※FXで勝てるきっかけを与えてくださったのはJFXの小林社長。ヒロセ通商さん主催「プレミアム大反省会」で、小林社長直々に「仲値トレード」、「プライスアクション」、「ポジションの傾き」について教えてもらえたことが大きかったです。トレーダーとして尊敬しているのはジュンFXさん。次々と新たなる目標を掲げて活躍されておられるジュンさんの背中を追い続けています。

私のスキャルピングのスタイルは、一言で言うと、「大口のエントリー方向に後出しジャンケンの要領で入り、コバンザメのように張り付き、大口が利確する前におこぼれを頂戴する」ようなイメージのスタイルです。

◎卒業論文
・ピアノ演奏
 ショパンポロネーズ作品No.40-1

〇資格
・小学校第一種免許
・学校図書館司書教諭
・日商簿記2級
・税理士科目(簿記論、財務諸表論)
・普通自動車運転免許


〇趣味
将棋(アマ四段)
ソフトテニス
ブログ巡り
株主優待の有効活用法を考える、など

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